好キのイロドリ

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観劇感想※舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰

すこし時間は経ってしまいましたが…平成30年7月20日 おかげさまで28歳になりました!

そして日本青年会館ホールにて、舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰、通称『刀ステ』!観劇してきました!

まとめやレポートなんてまともなものは書けないので、個人的な感想や覚書を。

まとまってはいませんがネタバレを多大に含みます。またキャストに関しての感想なんかも入りますのでご注意くださいね。そして無駄に長いです。

 

 

 

 

 

キャラクター別の感想

(敬称略、公式サイト掲載順)

三日月宗近:鈴木拡樹

今回のキーパーソン、要であり結び目ですね。伏線回収、ということでしたが概ねあちらこちらで考察されていたとおりだなあ、と感じました。そこまではある意味予想通りでしたね。

ただまさか刀解にまで持っていくとは思っていませんでした。攻めたな、って感じます。まあネタバレはしてませんでしたが、攻めた脚本だとかしんどいと聞いていたので予想の範疇ではあったけども。人の感じ方にとやかく言うつもりはありませんが、虚伝で刀が人を殺める事にクレームがついた、という話を以前聞いていたのでやはり多感な受け手も多い中、しかも初演から重要なこの三日月宗近を刀解…ある意味死なすということをするとまでは思わなかったです。前回のジョ伝で折れるような描写はありこそすれ結果的にお守りで回避していたので、やっぱりそれは難しいよね~と思っていただけに。

まだ回収しきれていない、今回で投げられた伏線もあるので今後が楽しみでもあります。

三日月宗近に関してはそこまで大きな驚きはなかったかなあ。黒の次(次?)は白か!ってちょっと思ってしまいましたが。それよりも白い袴がおそらく夏素材で作られていて、後ろからの光で透けるんですよね。ひろちかのおみ足が浮き上がるわけです、最高でした。

個人的にぐっときたシーンは骨喰藤四郎に抱きしめられるシーンかな。背中からも驚いた表情が理解できて、ばみちゃんのセリフや気持ちと相まってすごくぐっときました。

それにしても拡樹さんはすごい役者さんだなあ。あの三日月宗近の不思議というか、底知れぬ優しさ、不安感、強さ、…そういうのをちゃんと表現してる。一回彼だけを追っかけてみたいと思う。目線の使い方が上手いんだなあ…。白三日月宗近のちょっとイっちゃってるような疲労困憊している表情、目線も素晴らしかった。

 

 山姥切国広:荒牧慶彦

今作のヒロイン!…なんて言われていたのでどうなのかなと思いましたが安定でした。いつもどおり。ただ今回は物語ががちゃがちゃ過ぎて、山姥切国広らしさは控えめでしたね。ステ本丸の近侍の山姥切国広感が強かった。…まあこの話の流れなら当たり前なんだろうけど。

遂に彼の布がOFFされたけど、個人的にはまんばちゃんの髪はもう少し後ろ髪が長めだと思ってました。殺陣で乱れて跳ね上がってるのが可愛かったけども。

まんばちゃんの殺陣はくるくるっと刀を回しながら戦っていた気がするけど今回はそれは控え目だったかな?兎に角必死な感じの殺陣だなと思いました。

 

骨喰藤四郎:三津谷亮

前回からキャス変の三津谷さん。彼を初めて見たのは幕末ロックの配信でそこまで上手い俳優さんだなあとは思っていなかったんだけど(すみません。)、今回はもっていかれたねえ。ばみちゃんの気持ちの起伏をうまく表しているなあって思った。苦しそうな時に苦しいって感じさせてくれる演技。

初心者マークとは言っていたけど殺陣も上手い、というか体がよく動く!アクロバティック!やっぱり脇差は短刀ほどではないにしろ身軽さが特徴だとも思うので脇差らしい殺陣だと思いましたね、個人的には好きです。

 

不動行光:椎名鯛造

戻ってきてくれた!鯛ちゃんの不動行光!そして極!!!!!

不動行光の極が見たい!と騒いでいたし彼が極になると見る前からネタバレてたので本当に楽しみにしていました。

けど極になってもステ本丸の不動行光はステ本丸の不動行光感が強かったかなあ。天真爛漫なイメージは極めてもそのままだった。軽快でよく動く殺陣は彼らしくて短刀らしくて好き。彼が笑っているとなんだか幸せになる気がする。

時鳥を前にしたときの不動行光の気持ちはなんだか切なくなったなあ。助けたいのに助けられない、助けちゃいけない、ってその気持ちにちゃんと折り合いをつけてきた彼だからこそ理解してあげられたんだろうな。あの場面は同じ極の短刀でも小夜ちゃんじゃだめ、不動行光だからこそ対峙できたんだなあって思います。『思い出はいつもこの胸に…』の台詞があそこに出てくるとはな。ゲームとは想定されるシチュエーションが違うけどいい味だったと思います。

 

へし切長谷部:和田雅成

不動行光が極になるのは知っていたくせに、長谷部が極めることは知りませんでした。(笑)あ、そうなんだ~って。けど実は私ステ本丸の長谷部がどうしても好きになれないんです。主を思うあまりに、どこか他の刀を見下げているように感じてしまうんですよね。実際そうなのかそう見えるのかはわかりませんが。それは前回から感じていた違和感なんだけど、今回の悲伝ではっきりと好きじゃないってわかったかな。ただ今回の物語としてはっきりと意思表示のできる刀は必要だったのかもしれない。まんばちゃんの主命と自分の心で揺れ動く三日月に対する感情の対局に、主命こそ第一でそれこそが自分の感情だと割り切るような長谷部の存在がなければ隊として引き締まらなかった。そういう意味で私が嫌だなと思う長谷部は必要だったのかな。勿論それが良い悪いじゃなく、全て好みの問題です。

 

歌仙兼定和田琢磨

歌仙兼定の殺陣が大好きです。優雅なんだけど重さがあって正に文系(物理)名刀、といったかんじ。今回もそれが健在で見られて嬉しかったです。物語全体の中では細かいところを補完してくのに大切な存在だったと思う。彼が燭台切光忠に言う『僕たちは刀だ。刀の本分を忘れちゃいけないよ。』といった台詞は深かったし、歌仙がそれを言うのか、とちょっと驚いた。けど刀ステ本丸の本質を表している言葉だと思うんだよね。

にしても今回はギャグ要員にさせられているようで可愛い歌仙兼定が見られて幸せだった。いちいち表情がいいんだよね、眉を顰めた表情がかわいい…!なんだか海外ミュージカルのヒロインのようなちょこちょこっくるくるっとした動きがなんだか愛らしかった(笑)

そういえば先日ノラステのわだっくまさんを見たのだけど、彼滑舌良くなりましたか?

 

鶴丸国永:健人

けんつるの上品な雰囲気の鶴丸国永が本当好きです。そしてまた黒甲冑と対峙させられちゃうのがなんだか不憫…当時あんなに頑張ったのにね……(笑)鶯丸、小烏丸と一緒に三日月俯瞰組のいち員だったと思うのだけど、その中でも初めの方から一緒にいるからだろう哀愁が切なくなるなあ。何かあると気づいていても何も手出しはしない、求められるまで待っている、っていう姿勢はどこか鶴丸国永らしさがあって好き。

今回も鶴丸国永のくるくるっと軽い殺陣が健在でしたね。少し肉がついた感じがしまして安心しました…!

 

燭台切光忠東啓介

もうマグロしか覚えてない。マグロのインパクト強すぎでしょう。とんちゃんお歌上手いね…それを横で引いて見てる歌仙兼定が可愛かったのだけど。

『一度焼けている』という設定をそこに持ってきたのかあ、とちょっと驚きましたね。そういう見方もできるんだと。それがこの刀剣乱舞っていうコンテンツの面白さでもありますよね、この人の本丸はこういうスタンス、考え方、キャラメイクなんだなあって。

それにしても初演の頃の円盤を見ると彼は演技も殺陣も上手くなったよねえ。

 

大般若長光:川上将大

超個人的だけども今回のダークホースでした。まあ観劇する前から半分くらい落ちていたんですけども…公演の度に上がるお写真に期待値膨らませまくってましたからね。

実際見てみたら期待値以上。素晴らしいプロポーション、声帯(笑)、お顔…いやー格好良かった。今回の舞台は半分以上彼しか見ていなかった感。ただ下手側だったので演技お顔その他見づらかったです、カテコ含む挨拶のみ目の前だったけど。彼を眺めるなら間違いなく上手!!!今更だけども!!!

身長が高いから殺陣が華やかに見える。ダンスも見栄えがいいよね。ただ素人目だけど止める動作が苦手そうだなと思った。ちょっと流れがちな気がする、特に殺陣かな。

物語としては三日月宗近←骨喰藤四郎←←大般若長光という構図がとてもきゅんときた。三日月宗近のことを気にしながらも骨喰藤四郎のことをすごく大切にしてる大般若長光が紳士的で良かったなあ。悩む燭台切光忠に同じ長船のよしみだ、って相談するように言うシーンも好きだったな。同僚長船派感が好きなんです、兄弟家族設定ではなく。

 

鶯丸:前山剛久

なんだあの色気…!品がありながらもお茶目で、大人な正に鶯丸が舞台にいた。

Twitterなんかに上げられていたお写真で綺麗な役者さんだなあとは思っていたし、フォロワーさんにいいよ!と聞いていたのでそれなりに期待していたけど、期待以上の鶯丸だった。大包平と共に新しいスパイスを、と言っていたけど物語や本丸を遠くで見守りながらもまとめていく姿は鶯丸らしいなと思いました。

個人的に真剣必殺の後の「まあ、細かいことは気にするな」とにこっとして上手に捌けていくのが、戦場でもおちゃめさ全開の鶯丸で好きでした。あとは大包平との共闘で「古備前の兄弟!」って叫ぶところ。日々お前は本当に面白いなあと馬鹿にしながらも戦場では背中預けてる感じがたまらなかったですね。

 

大包平加藤将

大包平がそこにいた…!正直役者さんとしてはまだまだ駆け出しなんだろうけど、その感じが必死で威勢のいい大包平とマッチしてて、それを支える鶯丸もとい前ちゃんの関係がそっくりそのままでそれはそれでいいなと思いました。

ステ本丸の大包平のいいところは天下五剣がなんだと言いつつ、ちゃんと立てているところ。見下したりしているんじゃないってところが好感高い。

 

小烏丸:玉城裕規

玉ちゃんはちょっと前に配信でペダステの東堂を見ていて…あっこれは絶対ぴったりだろ!って思っていましたが、ぴったりでしたねえ。パンフで「もっと細くて可愛らしい役者さんはたくさんいるのに…」って話されていたけど、あの小烏丸は玉ちゃんじゃなきゃ無理だろう、と。舞うような殺陣もちょっと女性的な仕草もあの少ない情報量の中からよく導き出したキャラメイクだなあと思いました。顕現して間もないという設定らしかったけど、自分の成すことをちゃんと知っているのは父故なんだろうねえ。全てを受け入れる技量と包容力。

 

足利義輝中河内雅貴

刀ステの人間キャストは毎度いい役者を揃えるなあと常々思っていましたが、まさかのがうちさん!生執事の配信で見ていたので今回は楽しみだったのだけど、魂削ってるっていうだけの演技ではあったと思う。『碓井くんと俺達はお芝居をしようね、って言ってた』って生配信で言っていたけど、思い返せばそれはすごく良くわかったな。ちゃんとお芝居してた。

 

鵺と呼ばれる:碓井将大

演技すごいな…。すごいな?!

ネタバレ防止でほぼ情報出てなかったけど、こういうことだったのかー!!!って見てわくわくしました。いろんな刀が混じった存在ってなんだろう…オリジナルキャラクターではあるけど演じるの難しかっただろうなあ…。動きに野性味があって鵺なのか刀なのかよくわからないなと思ったけども。(笑)時鳥と名前を貰って刀となった時のすっとした立ち姿に得も言われぬ感動を覚えましたね、役者のちからすごい……。

 

ストーリーについて思うところ

虚伝、虚伝再演、義伝、外伝、ジョ伝…と来て『集大成の悲伝!』…と言っていた割には思わせぶりすぎるな、というのが正直な印象。

確かに今まで「あれ?」って思っていたところが明らかになったという意味では結びの作品ではあったけど、この悲伝で蒔かれた種もかなりあって、「ああ…ここからまた回収かあ…」と嬉しいような遠い目したくなるような…、勿論終わらないって嬉しさはありますが。

なんだかんだと三日月宗近の本当の目的は明らかでないし、どこからどこまでが円環の内なのかがわからない。最後に三日月宗近が顕現したけどそこも円環の内なのかな。

そして一番疑問に思っているのが、ラストの勝鬨の歌。あそこでアレが流れるのがとても不自然な気がするの、これでまた振り出しなんだよ、ってことなのかな?あの曲自体は一番好きなんだけども。

にしても遡行軍の本丸襲来は「あ!これ二次でみたやつだ!」ってなったのは私だけじゃないですよね(笑)個人的にはまんばちゃんと歌仙が「主をお守りしなくては!」という言葉にすっっっっっっっっっごくときめきました。私は夢女じゃないので自己投影ではないんだけど、刀が主を一番に考えているって事にすごく嬉しくなった。刀ステの刀たちは刀としての本分を忘れていないのが何より安心して見られますね。

 

 

ひとまずはこれにて締めです!が、思い出したらまた追記します~!

何はともあれ楽しませてくれた刀ステに感謝です。

大千秋楽、無事終えられますように!!!!!

 (だって今回いろいろありすぎなんだもの……。)